Photo credit: kouk on Visualhunt
長い旅だったけれど
思い返せば瞬きするほどだったような
とにかく僕はここまで来た
世界の終わりに辿り着いた
僕はいつもひとりぼっちで
ぽつりぽつりと独り言を言う
でも君は君だけは
耳を澄ましていたんだね
僕は途中参加だ
君とは違って始まりを知らない
混沌も目を覆うような破壊や流血も
見たこともなかった
君はものすごい力で
僕の瞼を押さえつける
どうしたって僕に刷り込むつもりだ
この世の終わりの光景を
そのために君はいたのか
そのために人を傷つけ人を救ったのか
永遠に忘れられない美しい光も見たが
ほとんどはひどい色の吐瀉物ばかりだ
それなのになぜ
絶望に絶望を重ねるのか
打ちのめしたのにまだ殴るのか
僕はもう倒れているのに
ずっと聞いていたよ
君は言う
ずっと見ていたよ
君は微笑む
君の声が聞こえる
なんにもないよ
わかったかい
なんにもない