終わり

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長い旅だったけれど

思い返せば瞬きするほどだったような

とにかく僕はここまで来た

世界の終わりに辿り着いた

 

 

 

僕はいつもひとりぼっちで

ぽつりぽつりと独り言を言う

でも君は君だけは

耳を澄ましていたんだね

 

 

 

僕は途中参加だ

君とは違って始まりを知らない

混沌も目を覆うような破壊や流血も

見たこともなかった

 

 

 

君はものすごい力で

僕の瞼を押さえつける

どうしたって僕に刷り込むつもりだ

この世の終わりの光景を

 

 

 

そのために君はいたのか

そのために人を傷つけ人を救ったのか

永遠に忘れられない美しい光も見たが

ほとんどはひどい色の吐瀉物ばかりだ

 

 

 

それなのになぜ

絶望に絶望を重ねるのか

打ちのめしたのにまだ殴るのか

僕はもう倒れているのに

 

 

 

ずっと聞いていたよ

君は言う

ずっと見ていたよ

君は微笑む

 

 

 

君の声が聞こえる

なんにもないよ

わかったかい

なんにもない