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Photo credit: JonU235 via Visualhunt / CC BY-NC-ND

 

 

夜空は白くくすみ

見上げた先

ほのかに赤い光が

おぼろげな輪郭を見せる

 

 

まるで遠い昔

いや昨日なのか

僕は哀しげな顔で

見上げていたはず

 

 

小さな砂粒が

波に削られても

この憧れは

幾夜を越える

 

 

あなたの姿を

か細く強いあなたの心を

そのすべてを

僕は見たかった

 

 

流されるべき涙

交わされるべき言葉

待たれるべき沈黙

使われるべき時間

 

 

決められていたことなのか

僕が望んだことなのか

あなたが渇望していたのか

わからないけれど

 

 

あなたはいま

その黒い服を脱ぐ

僕にだけ

その身のすべてをさらす

 

 

僕は見る

僕が見たかったものを

雲の向こうに飛んで

その白く光る肌を

 

 

僕の目を惑わすものは

なにひとつない

あなたの心の輪郭は

僕とともに真円で

 

 

ただ僕はもう

あなたに見とれている

その美しい曲線

滑らかな淀みない動き

 

 

誰にも遮れない光

永遠に続く白い恋

僕を捧げる唯一の人

完璧な月

 

 

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