夜明け

Photo credit: Rennett Stowe on VisualHunt
 

 

 

身体をぶるっと震わせて

僕は静かに目を開ける

あなたのいない世界に

ほら夜が明ける

 

 

 

何度も繰り返した朝

ただ夜を待つだけの日々

日が沈めば少しは

苦しさが和らぐ

 

 

 

あなたにはきっと

ずっとわからない

漆黒の中の光の眩しさ

ただ遠くから想うこと

 

 

 

 

ずっと前から怖かった

こうなることが

ひとりぼっちの朝

あなたのいない世界

 

 

 

少しずつ少しずつ

あなたの匂いが消えていく

僕はときどき

思い出を捨てたくなる

 

 

 

許されるなら終わらせたい

もう同じ朝を迎えたくはない

もう何もない

日が沈むのをただ待つだけ