僕が靴紐を結び直している間に
君は消えた
その時僕は月に気づいた
ちょうど雲から姿をあらわして
僕に笑いかけた
永遠なんかないことに
随分と前に僕たちは気づいてた
君はほんの少し涙を見せて
僕はにっこりと笑った
僕は月に顔を向けたまま
しばらくの間ぼんやりしてた
その時見るともなく見ていたのは
君の影か
いや違う
僕はただ照らされていただけ
夜だと言うのに
鳥が鳴いている
耳を澄ます
警告している
誰かを呼んでる
僕はきっとぐっすり眠れる
途中で目を覚ましても
夢うつつの中で僕は見るだろう
月を
いつもと同じ微笑みを