Photo credit: Enid Yu on VisualHunt.com
目覚めるたびに
たしかめる
君がいないことを
顔を洗う
料理をつくる
コーヒーを飲む
運転をする
仕事をはじめる
景色を見る
たしかめる
君がいないことを
いつまでも一緒にいると
約束した
君を看取ると
約束させられた
僕はいつでも本気だった
そうできると信じてた
なぜなのかと
問うこともやめて
ただたしかめる
君がいないことを
それだけが
僕にとって確かなこと
君はもうどこにもいない
思い出をたどるのはやめた
愛しさがあふれても
なんにもならない
僕の涙を見る人もいない
それでもたしかめる
君がいないことを
それだけはやめられない
川の流れ
飛行機雲
睦みあう鳥の声
真円の月
猫のあくび
どれもこれも
君と見た
ただ今は
何もない
何ひとつ
僕はただたしかめる
君がいないことを
そのためだけに生きている
たしかめる
君がいないこと
たしかめる
君がいないことを
